2025.12.08

デザイナーとイラストレーターの違いとは?仕事内容・年収・必要スキルを解説

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「デザイナーとイラストレーターはどう違うの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

一見似ている2つの職業ですが、実は役割や目的、求められるスキルが全く異なります。自分に合わない方を目指してしまうと「思っていた仕事と違う」と後悔してしまうかもしれません。

本記事では、デザイナーとイラストレーターの決定的な違いから、それぞれの仕事内容、年収、必要なスキルまで詳しく解説します。「デザイナーにイラストスキルは必要なのか」という疑問にもお答えしますので、ぜひ職業選びの参考にしてみてください!

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デザイナーとイラストレーターの違い

デザイナーとイラストレーターの決定的な違いは仕事の目的にあります。デザイナーは情報を整理してクライアントの目的を達成する課題解決のプロであり、イラストレーターは絵を用いて魅力的なビジュアルを生み出す世界観表現のプロです。

以下の表は、主な違いをまとめたものです。

イラストレーター グラフィックデザイナー
・絵を描くことがメイン
・本の表紙や挿絵、広告などの制作がメイン
・WEB、アナログどちらにも対応していて、鉛筆や絵の具などで描くこともある
・宣伝広告商材の制作がメインで、作品の全体に携わる
・新聞広告やカタログなど平面メディア制作がメイン
・空間構成・色彩などイラスト以外のデザインで勝負

役割の違い

デザイナーの主な役割は課題解決です。クライアントの「商品を売りたい」「魅力を伝えたい」といった目的を達成するために、情報を整理し、ユーザーに的確に伝わるレイアウトや配色などの設計を行います。

一方、イラストレーターの主な役割は世界観の表現です。クライアントの要望に合わせて、魅力的な絵やキャラクターをゼロから描き起こし、人の心を惹きつけるビジュアルを生み出すことが求められます。

制作物の違い

デザイナーは、ポスター、Webサイト、商品のパッケージといった作品の全体を構成します。空間構成や色彩など、イラスト以外のデザイン要素を組み合わせて一つの完成品を作ります。

イラストレーターは、本の表紙や挿絵、ゲームのキャラクターなど、デザイナーが構成した画面の中に入るパーツ(素材)を制作することがメインです。鉛筆や絵の具などのアナログ手法を用いることもあれば、デジタルツールを使って描くこともあります。

働き方の違い

デザイナーは、広告代理店やWeb制作会社、一般企業のインハウスデザイナーとして企業に所属して働くケースが多く見られます。ディレクターやエンジニアなど、チームで協力してプロジェクトを進めるのが一般的です。

イラストレーターもゲーム会社や制作会社に所属することはありますが、個人の画力や作家性が重視されるため、フリーランスとして独立して働く人が比較的多い傾向にあります。自身のポートフォリオを公開し、個人の実力で仕事を受注していく働き方が主流です。

デザイナーとイラストレーターどちらを目指すべき?

どちらを目指すべきかは情報を整理して人に伝えるのが好きか、それとも絵を描いて世界観を表現するのが好きかという、ご自身の興味や適性によって決まります。

それぞれの適性や、両方のスキルを活かせる道について詳しく見ていきましょう。

課題解決や設計に興味があるならデザイナー

「この商品の魅力をどうやってユーザーに届けるか」「どう配置すれば見やすく、興味を持ってもらえるか」など、論理的に物事を考えて課題を解決していくプロセスが好きな方は、デザイナーに向いています。

オシャレなものを作るだけでなく、ユーザー視点に立って客観的な判断を下す能力や、文字の大きさ・色合いなどを微調整する几帳面さがある方におすすめの職業です。

絵で世界観を表現したいならイラストレーター

「とにかく絵を描くことが好き」「ゼロからキャラクターや情景を生み出したい」という情熱がある方は、イラストレーターに向いています。

クライアントが求めるイメージをイラストとして具現化する表現力や、オリジナリティのある世界観を作り上げることにやりがいを感じる方に適しています。自分の得意なタッチだけでなく、要望に合わせてさまざまなテイストを描き分ける柔軟性も活かせる仕事です。

両方のスキルを活かせる仕事もある

「どちらも魅力的で選べない」という場合、両方のスキルを活かせる働き方もあります。近年はデジタルでの制作が一般化してきているため、デザイナーとイラストレーターの境界線が曖昧になってきている側面もあるのです。

例えば、グラフィックデザイナーが自分でイラスト素材を描き起こし、そのままポスターやパッケージのデザインに組み込むケースも少なくありません。イラストが描けるデザイナーは重宝されるため、両方のスキルを身につけておけば、自身の強みとして大きく活かすことができるでしょう。

デザイナーにイラストスキルは必要?

デザイナーになるためにイラストスキルは必須ではありません。しかし、イラストが描けることはデザインの幅を広げるための強力な武器になります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

デザイナーは絵が描けなくてもなれる

デザインの仕事は、写真や文字、図形などを組み合わせて見やすく配置し、情報を伝えることが基本であるため、絵が描けなくてもデザイナーになれます。

イラストが必要な場合は、既存のフリー素材を使用したり、専門のイラストレーターに依頼したりして対応するのが一般的です。そのため、デザイナーにとってまず優先すべきなのは、イラストスキルよりもレイアウトや配色といったデザインの基礎知識やデザインソフトの操作スキルを身につけることだと言えます。

イラストスキルがあると仕事の幅が広がる

必須ではないものの、イラストスキルがあると仕事の幅は確実に広がります。

既存のフリー素材に頼る必要がなくなるため、他にはないオリジナリティあふれるデザインを作ることができるからです。また、クライアントの細かな要望に合わせてイラストのテイストを自分で調整できるため、よりイメージに近く、満足度の高い制作物を提供できるようになります。

イラストスキルが活きるデザインの仕事

具体的にイラストスキルが活きるデザイン業務として、以下のようなものが挙げられます。

  • Webサイトのアイコンやボタン制作
  • 商品パッケージのちょっとした挿絵
  • ロゴデザインの作成
    本格的な一枚絵を描けなくても、簡単なイラストや装飾をサッと自作できるだけで作業効率が格段に上がります。

デザイナーの主な種類と仕事内容

一口にデザイナーと言っても、紙、Web、立体物などの扱う媒体によって職種や仕事内容は多岐にわたります。

ここでは、代表的な4つのデザイナー職について、それぞれの特徴と仕事内容をご紹介します。

グラフィックデザイナー

ポスターや雑誌の表紙、書籍の装丁、商品のパッケージなど、主に印刷物のデザインを手がける仕事です。

グラフィック系デザイナー
仕事概要 ・ポスターなどの平面デザインを手がける
・広告制作会社やデザイン事務所などで働くことが多い
具体的な仕事内容 ・雑誌の表紙や書籍の装丁のデザイン
・商品のパッケージのデザイン

広告代理店やデザイン事務所で働くことが多く、クライアントの要望をヒアリングし、企画提案からデザイン制作まで幅広く関わります。視覚的な美しさだけでなく、意図を伝えるメッセージ性を組み込む力が求められます。

Webデザイナー

企業やサービスのWebサイトの企画・構成・デザイン・制作を行う仕事です。

デジタル系デザイナー(Webデザイナー等)
仕事概要 ・WebサイトやSNS運用などを助ける「デジタル作品」を手掛ける
・PhotoshopやIllustratorなどのデザインソフトを使用する
具体的な仕事内容 ・Webサイトの企画・デザイン・制作
・CMやWeb広告バナーのデザイン
・ゲームやアプリ制作

Web制作会社などで働き、サイト全体のレイアウトやページごとのデザインを担当します。デザインソフトを使った見た目の制作だけでなく、HTMLやCSSを用いたコーディング業務まで幅広く担うケースも多いです。

UI・UXデザイナー

Webサイトやスマートフォンアプリにおいて、ユーザーの使いやすさ(UI:ユーザーインターフェース)と、そこから得られる体験(UX:ユーザーエクスペリエンス)を専門に設計する仕事です。

「ボタンが押しやすい位置にあるか」「目的のページに迷わずたどり着けるか」など、ユーザー視点に立って快適に操作できる論理的なデザインを追求します。

プロダクトデザイナー

家電や家具、自動車、バッグやシューズなど、身の回りにあるさまざまな製品をデザインする仕事です。

空間・プロダクト系デザイナー
仕事概要 【空間デザイナー】
・家具・インテリア・建築を総合的に考えてデザインする
【プロダクト系デザイナー】
・身の回りにあるものをデザインする
・製品に関する市場調査とコンセプト立案を行う
具体的な仕事内容 【空間デザイナー】
・展示空間、商業施設、公共空間、住宅などのデザイン
【プロダクト系デザイナー】
・自動車や飛行機などのデザイン
・バッグやシューズのデザイン

製品に関する市場調査やコンセプト立案から携わります。見た目の美しさやデザインセンスはもちろんのこと、安全に使えるか、使い勝手は良いかといった機能性を考慮した緻密な設計力が強く求められるのが特徴です。

イラストレーターの主な種類と仕事内容

イラストレーターも活躍する媒体や目的によっていくつかの種類に分かれます。

クライアントの要望に合わせて絵を描くという基本は同じですが、ここでは代表的な3つの職種とその仕事内容をご紹介します。

広告・出版イラストレーター

書籍の表紙や挿絵、雑誌のカット、ポスターなどの広告に用いられるイラストを描く仕事です。

文章の内容や広告の意図を正確に汲み取り、読者や消費者の目を惹きつける魅力的なビジュアルを提供します。クライアントのイメージに合わせて、さまざまなタッチを描き分ける対応力が求められることが多い職種です。

キャラクターデザイナー

PhotoshopやIllustratorなどのソフトを使い、ゲームやアニメなどに登場するキャラクターをデザインする仕事です。

  1. 企画書をもとに、キャラクター設定
  2. ラフデザイン(下書き)作成
  3. 細部のデザイン
  4. パソコンでキャラクターデザインを描く

企画書をもとにキャラクターの細かい設定を行い、下書きから細部のデザインまでを担当します。自分の好きなように描くのではなく、媒体やクライアントが求めるテイストに合わせて臨機応変に対応する力が求められます。

SNS・デジタルイラストレーター

X(旧Twitter)やInstagramなどのSNS、またはWebメディアを中心に活躍するイラストレーターです。

自身のオリジナルイラストを発信してファンを獲得し、企業からのPR案件や、個人のアイコン・キャラクター作成依頼などを受注する働き方が特徴です。トレンドをいち早くキャッチする感性や、セルフブランディングの能力も重要になります。

デザイナーとイラストレーターの年収の違い

デザイナーの平均年収は職種や扱う領域によって400万円台から700万円以上と幅広く、イラストレーターは働き方によって大きく変動します。どちらも実力や実績次第で収入を大きく伸ばせる職業です。

それぞれの目安について詳しく見ていきましょう。

デザイナーの平均年収

デザイナーの年収は、どのようなデザインを手がけるかによって異なります。

機能性を考慮した設計力や、IT技術などのより専門的な知識が求められる職種ほど、年収が高くなる傾向にあります。

イラストレーターの平均年収

求人統計データによると、イラストレーターの平均年収は、正社員の場合で約479万円となっています。日本の平均年収と比較しても高い傾向にあり、月給換算で約40万円、初任給は22万円程度が相場です。

全体の給与幅としては316万〜767万円と比較的広く、勤務先や経験、求められるスキルによって大きな差が生じるのが特徴です。また、雇用形態によっても異なり、派遣社員の平均時給は1,399円、アルバイト・パートの平均時給は1,200円となっています。

フリーランスとして独立して活動する人も多く、人気のイラストレーターになれば年収1000万円以上を稼ぐことも十分に可能です。働き方や実力次第で、収入を大きく伸ばせる職業といえるでしょう。

デザイナーとイラストレーターのキャリアパスの違い

デザイナーはチームをまとめるディレクションのポジションへステップアップすることが多く、イラストレーターは専門性を極めて指名される人気の作家を目指すことが多いという違いがあります。

それぞれの一般的なキャリアパスについて詳しく見ていきましょう。

デザイナーのキャリアパス

デザイナーは企業に所属して働くことが多いため、まずはアシスタントから始まり、実務経験を積んで一人前のデザイナーへと成長します。

その後は、複数のデザイナーをまとめてデザインの品質管理を行うアートディレクターや、プロジェクト全体を統括するクリエイティブディレクターへと昇格していく道が一般的です。

また、UI/UXやWebマーケティングなど、別の専門スキルを掛け合わせてフリーランスとして独立するキャリアもあります。

イラストレーターのキャリアパス

イラストレーターは、制作会社やゲーム会社で経験を積んだり、アシスタントを経たりしてプロとしてデビューします。

実力主義の世界であるため、企業に属し続けるよりも、実績と知名度を上げて「〇〇さんの絵柄でお願いしたい」と指名されるフリーランスの作家になることが、大きな目標の一つとなります。

また、自身のオリジナルキャラクターを展開してグッズ販売を行ったり、イラスト制作チームをまとめるアートディレクター側に回ったりする道もあります。

デザイナーとイラストレーターに必要なスキル

デザイナーにはクライアントの課題を論理的に解決するコミュニケーション能力や問題解決能力が強く求められます。一方、イラストレーターには、要望を的確にビジュアル化する基礎画力や表現力が不可欠です。

それぞれに必要なスキルを詳しく解説します。

デザイナーに必要なスキル

デザイナーにはクライアントの課題を論理的に解決するコミュニケーション能力や問題解決能力が強く求められます。また、実務においては以下の基礎知識が必要です。

  • レイアウトの知識
  • 配色の知識
  • フォントの基礎知識

デザインツールの操作スキルも欠かせません。

グラフィックデザインツール ・Photoshop
・Illustrator
・Canva
UIデザインツール ・XD
・Figma

イラストレーターに必要なスキル

イラストレーターの土台となるのは、デッサンなどを通じて物の形を正しく認識し表現する基礎画力です。それに加えて、クライアントが求める媒体やさまざまなテイストに合わせて描き分ける柔軟な対応力が求められます。

また、以下のデジタルツールを使いこなす操作スキルも必須といえます。

  • Photoshop / Illustrator: 業界標準のデザイン・作画ソフト
  • CLIP STUDIO PAINT: マンガやイラスト制作に特化した定番ソフト

デザイナー・イラストレーターになるには?

デザイナーやイラストレーターになるために、絶対に取得しなければならない資格はありません。

どちらも実力主義の世界であるため、主に専門学校・大学、デザインスクール、独学の3つのルートから、ご自身の状況に合った学び方を選ぶのがおすすめです。

それぞれのメリットを見ていきましょう。

専門学校や大学で学ぶ

美術大学やデザイン系の専門学校に通う最大のメリットは、専門知識を持った講師から直接指導を受けられる点です。

グラフィックデザイナー WEBデザイナー 武蔵野美術大学 造形学部 デザイン情報学科
京都芸術デザイン専門学校 クリエイティブデザイン学科 ビジュアルデザインコース
日本デザイナー芸術学院 名古屋校 ビジュアルデザイン学科 グラフィックデザインコース
空間デザイナー (インテリア) 大阪産業大学 建築・環境デザイン学部 建築・環境デザイン学科
名古屋文化短期大学 生活文化学科第1部 ビジネス専攻 インテリアデザインコース
トライデントデザイン専門学校 総合デザイン学科(3年制) インテリアデザインコース

基礎となるデッサンから専門的なソフトの操作まで、体系的に学ぶことができます。一人ではつまずきやすい部分もプロのアドバイスで乗り越えやすく、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境も魅力です。

デザインスクール・お絵かき講座で学ぶ

社会人から目指す場合や、効率的に実践スキルを身につけたい場合はスクールがおすすめです。

特にイラストレーターとしての画力を集中的に高めたい方には、クリエイターズアカデミーのような専門オンライン講座も人気です。プロの講師から個別添削を受けられ、制作方法だけでなく、集客方法まで学べるため、独学よりも圧倒的に早く仕事に繋げられる可能性が高まります。

独学でスキルを身につける

専門書や動画教材を使って独学で学ぶことも十分に可能です。

独学の場合は、以下のような資格取得を目標にして勉強を進めると、効率よくスキルを証明できるようになります。

  • Webクリエイター能力認定試験
  • Photoshop®クリエイター能力試験
  • Illustrator®クリエイター能力認定試験

まとめ

本記事では、デザイナーとイラストレーターの違いについて詳しく解説しました。

  • デザイナー: 情報を整理してクライアントの課題を解決する役割
  • イラストレーター: 絵を用いて魅力的な世界観を表現する役割
  • デザイナーにイラストスキルは必須ではないが、身につければ大きな武器になる

似ているようで役割や求められるスキルが異なる2つの職業ですが、どちらも未経験から挑戦でき、実力次第で大きく活躍できる魅力的な仕事です。

論理的に設計するのが好きか、絵で表現するのが好きか、ご自身の適性や興味に合わせて、ぜひ一歩を踏み出してみてくださいね!

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