公開日:2026.07.23
更新日:2026.07.22
イラストレーターとして会社に就職するには?未経験からでもなれるのか徹底解説!
イラストレーターへの就職を目指しているものの「どのような準備が必要なのか」「未経験からでも会社に入れるのか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
絵を描くことやキャラクターデザインが好きで、それを一生の仕事にしたいと考える人にとって、イラストレーターは魅力的な選択肢です。
しかし、いざ就職を考えた際、以下のような疑問が浮かぶかもしれません。
- イラストレーターとして会社に就職するにはどう動けばいいの?
- 未経験や別の仕事をしていてもイラストレーターに転身できる?
そこで本記事では、イラストレーターとして会社に就職するための具体的な方法や、未経験から採用を目指すためのステップについて解説していきます。
イラストレーターとして会社に就職するには?
イラストレーターとして会社に就職するためには、複数の方法が存在します。
ここでは、会社に就職するための流れなどを紹介しますので、確認していきましょう。
未経験からでも就職を目指せる
イラストレーターとして一通りのスキルや技術を磨くことができれば、実務未経験からでも就職できる可能性は十分にあります。
イラストレーターになるための決まったルートはありませんが、大前提として絵を描くスキルが必須です。スキルを身に付けるためには、イラストレーターの専門学校や美術大学に通い、技術や知識を磨くことが一番の近道になりますし、企業で働く以上はコミュニケーション能力なども身に付けなければなりません。
イラストレーターとして仕事をしたい人は、まず専門学校や美術大学に通うことを検討しましょう。
ポートフォリオを準備する
専門学校や美術大学で得たスキルや技術をアピールするために、ポートフォリオの準備をしましょう。
ポートフォリオはこれまでに自分がどんなことを学び、どんなスキルを得たのかなど自分の最大限の実力をアピールできるものです。
ポートフォリオは、企業側も合否の判断をつけることができないと言っても過言ではない重要な判断材料になります。
ポートフォリオの作成時には、これまでに受賞した経歴のほか、オリジナリティを出すようにしましょう。
自分にしか描くことができないものをアピールできれば、採用してもらえる近道となります。
求人情報を探して応募する
イラストレーターとして会社で働くためには、求人情報を探すのも一つの方法です。
求人の内容は会社によって違いますが、イラストレーターを募集している会社はゲーム制作会社が多いと言われており、仕事内容はソーシャルゲームのカードイラスト制作などになります。
また、デザイン会社やスマートフォンアプリ制作会社、アニメ―ション制作会社などでもイラストレーターが多く活躍しています。
雇用形態は、正社員やフリーランスを対象とした業務委託などさまざまです。
他には、出版社や新聞社、広告会社にも多くの募集はありますが、正社員としての採用は難しく契約社員やフリーランスなど外部委託が増えています。
そして、最近需要があると言われているのが、テクニカルイラストレーターです。
コンピューターで設計・デザインをするCADを使って、立体状の製図をする仕事となります。
イラストレーターの主な就職先
一概にイラストレーターの会社と言っても、さまざまな種類の企業が存在しています。
ここでは、各ジャンルの会社に入社した場合、イラストレーターとしてどのような仕事を担当するのか、その特徴とあわせて代表的な企業を紹介していきます。
ゲーム制作会社
ゲーム制作会社では、家庭用ゲーム機やPC、スマートフォン向けアプリのキャラクターデザイン、背景美術、アイテム、UI(ユーザーインターフェース)などのイラスト制作を担当します。
ソーシャルゲームにおけるガチャ用のカードイラスト制作なども代表的な仕事であり、ゲームの世界観やコンセプトに合わせて魅力的なビジュアルを生み出す力が求められます。高い画力が必要とされ、イラストレーターの存在が必要不可欠な業界です。
代表的な大手ゲーム制作会社として、以下の3社が挙げられます。
- ソニーグループ
- 任天堂
- バンダイナムコHD
これらのような大手企業をはじめ、ゲーム業界ではイラストレーターの求人が随時更新されているため、自分の得意なテイストに合う会社がないかこまめに募集状況をチェックしてみましょう。
デザイン会社
デザイン会社では、クライアント企業のWebサイト、広告ポスター、商品のパッケージ、パンフレットなどに使用されるイラストやグラフィックの制作を担当します。
特定の絵柄だけでなく、案件のターゲット層や企業のブランディング戦略に合わせて、幅広いテイストのイラストを描き分ける柔軟性が求められます。デザインスキルやマーケティングの視点も身に付きやすい環境です。
代表的なデザイン会社として、以下の3社が挙げられます。
- 株式会社電通デジタル
- 株式会社メンバーズ
- 株式会社博報堂プロダクツ
このように、デザイン会社ではWebから紙媒体まで多様なクライアントワークに携わることができるため、イラストだけでなく幅広いデザインスキルを身に付けたい方におすすめです。
アニメ制作会社
アニメ制作会社では、アニメーション作品のキャラクターデザインをはじめ、背景美術や小物の設定画(プロップデザイン)、原画や動画の作成などを担当します。
監督や演出家の意図を汲み取り、作品の世界観を正確に表現する高いデッサン力と読解力が求められます。また、多くのクリエイターと分業してひとつの作品を作り上げるため、チームワークが重要な職場です。
代表的なアニメ制作会社として、以下の3社が挙げられます。
- 東映アニメーション株式会社
- エイベックス株式会社
- 株式会社KADOKAWA
アニメ業界は常に新しい作品が生み出され続けており、チームで作り上げたキャラクターや背景が映像として動くことに、大きな達成感ややりがいを得られるのが特徴です。
広告代理店
広告代理店におけるイラストレーターは、近年需要が急増している「マンガ広告」や、SNS向けのプロモーションイラスト、ランディングページ(LP)用の図解イラストなどの制作を担当します。
ただ綺麗な絵を描くだけでなく「商品の魅力が伝わるか」「ユーザーの目を引き、購買意欲を高められるか」といった、広告としての成果に直結する表現力が求められます。
マンガ広告などの実績が豊富な広告代理店として、以下の3社が挙げられます。
- 株式会社フーモア
- 株式会社wwwaap
- 株式会社アトムストーリー
SNSの普及に伴い、マンガやイラストを用いたプロモーション需要は拡大しているため、マーケティング視点を持ったイラストレーターとして活躍できる環境が整っています。
出版社・編集プロダクション
出版社や編集プロダクションでは、雑誌や書籍、文庫本などの表紙イラストや、記事内の挿絵、絵本、コミックなどの制作を担当します。
文章の内容やターゲット読者の年齢層に合わせて、想像を掻き立てるようなイラストを提供する役割を担います。ただし、正社員としてのイラストレーター採用は狭き門であり、外部のフリーランスや契約社員への業務委託が多くなっている傾向があります。
代表的な出版社として、以下の3社が挙げられます。
- 集英社
- 講談社
- 小学館
書籍などの紙媒体だけでなく、近年はデジタルメディアにおけるイラスト需要も高まっており、出版業界ならではの幅広い読者に向けた作品作りに携わることができます。
イラストレーターの就職に必要なスキル
イラストレーターとして就職したい場合、どのようなスキルが必要なのか紹介します。
デッサン力・描画技術
イラストレーターとして必須なのは、人物や物体を正確に観察し、形を捉えて描くデッサン力です。
クライアントの要望に沿った高品質な作品を提供するには、基礎的な技術を身につけなければなりません。
造形センスも磨き続ければ、表現力が高まり仕事の幅も広がります。
デジタルツール・ソフト操作能力
PhotoshopやIllustratorなど、業界標準のソフトは操作できるようにしておきましょう。
求人募集でも必須スキルとされているケースが多いので、基本操作だけでも学んでおくと安心です。
レイヤー管理やショートカットの活用など、作業効率を高める技術も身につけておくと現場で役に立ちます。
案件によってツールを使い分けられるとさらに強みになるでしょう。
コミュニケーション力
イラストレーターとして活躍するには、クライアントやディレクターの要望、指示書の意図を正確に理解するスキルが求められます。
また、修正依頼があった際にもコミュニケーションを円滑にこなし、チーム制作でも柔軟に対応する力が欠かせません。
曖昧な要望を具体的なビジュアルに落とし込むための質問力や、進捗状況を適切に報告する習慣も重要です。
納期管理やスケジュール調整を含めた自己管理能力があることも、信頼されるイラストレーターの条件となります。
オリジナリティ・表現力
イラストレーターとして評価されるには、他者に埋もれない魅力や個性、表現力などが必要です。
案件内容やターゲットに合わせて幅広いテイストを描き分けたり、柔軟に提案する力も求められます。
トレンドや新しい技術を取り入れ、常に表現力を磨く姿勢が、プロとして活躍するために重要です。
就職に強いポートフォリオの作り方
ポートフォリオは、自分の才能や個性を最大限に伝える重要なツールです。
企業が求めるスキルやジャンルに合わせた作品を選び、見やすく整理された形式で提出することで、好印象を獲得しましょう。
応募先に合わせた作品を選ぶ
ポートフォリオを作成する際、前提となるのは企業が求めるスキルやジャンルに合わせた作品を選ぶことです。
応募先の企業がどのようなテイストのイラストを制作しているかを分析し、それにマッチした作品を中心に選定しましょう。企業側のニーズと自身のポートフォリオの方向性が合致していれば、即戦力として期待されやすくなります。
必要な作品の種類をそろえる
イラストレーターとして就職したい場合、以下のような種類の作品を用意しておくことをおすすめします。
- オリジナルキャラクター(男女や年齢などを問わず幅広いタイプを用意)
- デッサン・スケッチ
- 小物・アイテム(家具や道具、アクセサリーなど)
- 背景・建物・自然風景(屋内外の空間表現や自然描写)
- さまざまなテイスト・ジャンルのイラスト(油彩・水墨画・萌え系・デフォルメなど)
- 実務経験作(広告、書籍、雑誌など実務で使用されたもの、あるいは実務想定作品)
- UI/UXデザイン・グッズ・パッケージなど応用分野
ポートフォリオには、主力となるイラストだけでなく、キャラクター、背景、アイコンなど、複数のジャンルや技法を盛り込みましょう。
企業によって求められるテイストが異なるため、多様な作風やテーマを用意しておくことが重要です。
偏りなく掲載することで、幅広い案件に対応できる力をアピールしましょう。
見やすいレイアウトでまとめる
ポートフォリオでは、内容はもちろんレイアウトが重要です。
余白を効果的に使うことで、作品一つひとつの印象を強められます。
1ページに作品を詰め込みすぎてしまうと、見づらくなって強みが伝わりません。
ひと目で自分の得意分野やスタイルが伝わるよう、作品の並び順も工夫しましょう。
目次や見出しを活用し、全体の構成が直感的に把握できる設計にすることも重要です。
作品ごとに制作意図や担当範囲を添える
各イラストにはタイトルや制作意図、使用したツールなど、簡単な情報を添えましょう。
説明があることで意図や技術力が伝わりやすく、採用担当者へ効果的にアピールできます。
作品説明は200〜400字程度を目安に、端的にまとめておくと効果的です。
制作期間・担当範囲・成果なども記載すると、より具体的に実力を提示できるでしょう。
最新作や代表作を目立つ位置に配置する
もっとも目を引くような自信のあるイラストは、1ページ目に持ってくることをおすすめします。
完成度の高い自信作を冒頭に配置することで、採用担当者の記憶に強く残るでしょう。
自身の成長や現在のスキルを強調したい場合は、制作年順で並べることで、変化を示すのも効果的です。
ストーリー性を出したい場合は、テーマやコンセプトごとに作品を分類する方法もおすすめします。
イラストレーターの就職先を探す方法
イラストレーターの求人情報を調べる際には、一般的な就職エージェントサービスに加え、クリエイター向け転職エージェント、企業の採用ページなども活用すると効果的です。
さまざまな求人ルートを併用することで、より自分の得意分野に合った職場を見つけましょう。
大手就職エージェントで探す
リクナビやマイナビなどの大手就職エージェントは、ゲーム会社や制作スタジオなど、イラスト関連職を扱う企業も掲載しています。
就職エージェントであれば、キャリアアドバイザーのサポートを受けながら応募できるのがメリットです。
希望条件を伝えることで、自分に合ったイラスト関連職の求人を紹介してもらえます。
クリエイター系転職エージェントで探す
クリエイター専門の転職エージェントは、イラストレーターやデザイナーを対象とした案件を多く扱っています。
クリエイティブ業界特有の採用事情も理解しており、イラストレーターとして仕事をしたい人にはぴったりです。
ゲームやアニメ、広告など、自分の目指すジャンルに強いエージェントを選びましょう。
ハローワークで探す
ハローワークは、厚生労働省が運営する総合的雇用サービス機関です。
地域密着型の求人を中心に、中小企業やデザイン事務所など、エージェントには載っていない求人を見つけられる場合もあります。
地元で働きたい人にとくにおすすめのサービスです。
企業ホームページから直接応募する
興味のある企業がある場合は、ホームページの採用情報を確認してみましょう。
多くの制作会社は、公式サイトで採用情報について発信しています。
中途採用や新卒向けの募集が随時更新されているので、こまめにチェックしておくとチャンスを逃しません。
もしも募集がされていたら、電話やメール、応募フォームなどから、早速連絡を取りましょう。
イラストレーターの就活スケジュール
イラストレーターを目指して就職・転職活動をする場合、全体の就活期間の目安は3~4ヶ月程度が一般的とされています。
働きながら活動する場合は、焦らず長期戦を想定して計画を立てましょう。ここでは4つのステップに分けたスケジュールと期間の目安を解説します。
スキル習得・作品制作を進める
就活の第一歩は、実務で求められるデッサン力やデジタルツールの基本操作を身に付け、応募用の作品を描きためることです。
このステップにかかる期間は数ヶ月〜半年以上が一般的ですが、現在のスキルレベルによって大きく個人差があるため、この期間はあくまで目安として捉えてください。未経験の場合は特に時間をかけて技術を磨く必要があります。
ポートフォリオを完成させる
作品が集まったら、企業の求めるテイストに合わせてポートフォリオとしてまとめ上げます。
レイアウトの調整や作品説明の作成などにかかる期間は、2週間〜1ヶ月程度です。ただし、納得のいく構成にするための試行錯誤や、個人の作業確保時間によっても差が出るため、こちらの期間もあくまで目安となります。
求人探し・応募を始める
ポートフォリオが完成したら、エージェントや企業ホームページを活用して求人に応募します。応募期間の目安は1〜2ヶ月程度です。
合計で10~30社ほど応募するケースが多いですが、提出書類の質を保つために週に1〜2社程度のペースで進めるのが理想です。応募先の選定や書類作成にかかる時間には個人差があるため、この期間もあくまで目安としてお考えください。
面接・実技課題に備える
書類選考を通過すると、面接や実技課題に進みます。一つの企業に対する面接対策から内定までの選考期間は、2週間〜1ヶ月程度を見込んでおきましょう。
企業によって選考回数や実技課題の有無が異なり、選考スピードにも個人差や企業差が生じるため、こちらの期間もあくまで目安とし、スケジュールには余裕を持たせておくことが大切です。
イラストレーターの面接対策
イラストレーター職で面接を受ける際には、次の4つのポイントを押さえておきましょう。
ポートフォリオは応募企業の仕事内容に合わせる
面接で使用するポートフォリオは、応募企業や職種のテイスト、媒体(書籍・ゲーム・広告など)に近い作例を中心に構成しましょう。
その企業で使われなさそうな作風をまとめてしまうと、「テイストが自社に合っていない」と判断されてしまいます。
また、掲載した案件について簡潔に説明できるように準備しておくと、面接もスムーズに進むでしょう。
志望動機や強みを具体的に伝える
面接で志望動機を述べる際には、その企業のどこに共感したか伝えるだけでなく、どんな課題にどう貢献できるか説明しましょう。
これまでの案件における成果を具体的なエピソードとして示し、企業が求める人物像と自分の強みがつながるようにアピールしてください。
チームで働く姿勢をアピールする
企業に採用されるためには、技術力だけでなく、チームワーク力が問われます。
面接では、ディレクターやデザイナーとやり取りする際の工夫や、フィードバックの受け止め方と改善方法、トラブル時の報連相などの具体例を用意しておきましょう。
コミュニケーション力があり、チームで共同して働ける人材であると伝えることが重要です。
逆質問を準備しておく
面接最後の逆質問では、「仕事の進め方」や「求められるテイスト・役割」など、実務に踏み込んだ質問を用意しておきましょう。
これにより、会社に対する理解を深めつつ、意欲があることもアピールできます。
例えば「複数のデザイナーとの協業が多いとのことですが、テイストのズレを防ぐための工夫や、業務フローについてお伺いしたいです。自分は○○のようなやり方で貢献できると思っています」のように、質問と自己PRをセットで話すと効果的です。
イラストレーターとして会社に就職するメリット・デメリット
イラストレーターとして頑張って行きたいという大きな希望を胸に就職活動している方は多くいると思います。
そこで重要なのがメリットばかりを見るのではなく、デメリットも知るということです。
ここでは、イラストレーター会社のメリット・デメリットを紹介していきます。
会社員イラストレーターのメリット
イラストレーターとして会社に就職する魅力は、安定した環境のもとで仕事に取り組める点です。
具体的には以下の4つのメリットが挙げられます。
- 営業活動が不要で制作に専念できる
- 将来役立つ社会人スキルが身に付く
- 福利厚生が充実し機材の支給がある
- 毎月の収入が安定している
会社員であれば、フリーランスのように自分で案件を獲得するための営業活動をする必要がありません。他の社員が仕事を取ってきてくれるため、イラスト制作だけに集中できます。また、毎月決まった給与が支給されるため生活が安定し、ボーナスが出る企業であれば貯金もしやすくなります。
さらに、ビジネスマナーや関係各所とのコミュニケーションなど、将来的に独立を目指す際にも役立つ社会人スキルを働きながら身に付けられるのも魅力です。加えて、各種手当や社会保険といった福利厚生が整っているだけでなく、業務に必要なPCやペンタブレットなどの機材も会社が支給してくれるため、自分で用意する金銭的負担がありません。
会社員イラストレーターのデメリット
一方で、組織に属して働くからこそのデメリットや注意点も存在します。
主に以下の3点について理解しておきましょう。
- 描きたい絵だけを描けるわけではない
- 拘束時間が長く残業が発生しやすい
- 人間関係の構築が必要
会社員の場合、業務として仕事を割り当てられるため、自分の不得意なジャンルや、描きたくないテイストのイラストも描かなければならない場面があります。フリーランスのように、好きな仕事だけを選ぶことは困難です。
また、定められた就業時間に加えて、納期前などは残業が発生する可能性が高くなります。会社に属している以上、自分の好きなタイミングで自由に休むといった働き方はできません。さらに、チームで仕事を進める性質上、社内のディレクターや他部署との密なコミュニケーションが不可欠です。一人で黙々と作業だけをしたい人にとっては、人間関係の構築が負担になる可能性があります。
フリーランスとの違い
会社員とフリーランスでは、働き方や待遇面でさまざまな違いがあります。
| 会社員 | フリーランス | |
|---|---|---|
| 給与・収入 | 毎月決まった給料が支給され安定している。 社会的信用が高くローンが組みやすい。 |
クライアントからの依頼数によって変動する。 自身で営業をする必要があり収入は不安定。 |
| 社会保障 | 厚生年金に加入。保険料の半額を会社が負担してくれるため老後も有利。 | 国民年金となり、保険料は全額自己負担。将来もらえる年金額は厚生年金より少ない。 |
| 仕事内容 | 得意分野だけでなく全般的な業務を行う必要がある。 基本的に仕事は選べない。 |
自分の得意分野や好きな仕事を選んで受注できる。 仕事の自由度が高い。 |
| 将来性・定年 | 将来性は会社次第。 会社の規定により定年がある。 |
将来性は自分次第。 定年がなく、生涯現役で働き続けることができる。 |
まず大きく異なるのは給料や保障面です。会社員は毎月の給与が安定しており、厚生年金や健康保険の半分を会社が負担してくれます。一方、個人事業主であるフリーランスは案件次第で収入が変動し、年金や保険料も全額自己負担となります。
次に仕事内容の自由度です。フリーランスは自分の得意分野や好きな仕事を選んで受注できますが、会社員はある程度会社から指示された幅広い業務に柔軟に対応しなければなりません。
最後に、将来のキャリアパスも違います。会社員には定年がありますが、フリーランスには定年がなく、生涯現役で働き続けることが可能です。そのため、「まずは会社員として実績や知名度を作り、将来的にフリーランスとして独立する」というキャリアプランを選ぶ人も多く存在します。
イラストレーター会社の選び方
イラストレーターとして働くためには会社選びも重要です。
そこで何をポイントとして会社選びをすればいいのか、ここでは会社の選び方について紹介していきます。
仕事内容や制作ジャンルを確認する
まずは、その企業が主にどのようなジャンルやテイストのイラスト制作を扱っているかを確認しましょう。
自分が希望するイラスト案件に携われる環境かどうかは、仕事のモチベーションに直結します。ただし、会社員である以上は得意分野以外の案件を任されることも多いため「入社後に幅広い案件に対応しながらスキルを広げていく」という柔軟な視点を持っておくことも大切です。
雇用形態や給与条件を確認する
求人票を見る際は、基本給だけでなく、残業時間の目安や給与の仕組みを必ず確認してください。
特に注意しておきたいのが固定残業代の記載です。これは、あらかじめ一定時間分の残業代が給与に含まれている制度のことです。「固定残業時間を超えた分の割増賃金が適切に支払われるか」「有給休暇は取得しやすい環境か」などを確認し、不当な労働環境を避けるよう自衛することが重要です。
ポートフォリオで求められる作風を確認する
志望する企業が普段どのような作品やコンテンツを世に出しているか、実績から作風を確認しましょう。
企業の求めるイメージと自分の得意な作風が大きくかけ離れていると、採用されにくくなるだけでなく、入社後のミスマッチにつながります。企業の求める作風と自分のスタイルが合致している会社を選ぶことで、面接時のポートフォリオでも効果的なアピールが可能になります。
将来のキャリアパスを考えて選ぶ
会社を選ぶ際は「その企業で自分がイラストレーターとしてどう成長していきたいか」という将来のビジョンが描けるかも重要な指標です。
まずは、スキルアップのための研修制度や、新しいツール・案件に挑戦できる成長機会が充実しているかを確認しましょう。また、将来的にアートディレクターやマネジメント職などへステップアップできるキャリアパスの道が社内に用意されているかどうかも重要なポイントです。
自分の理想とする働き方や目標を叶えられる会社を見極めることで、入社後もモチベーションを保ちながら長く活躍し続けることができます。
イラストレーター会社就職後のキャリアパス
イラストレーターとして会社に就職した後、見込めるキャリアパスはあるのでしょうか。
ここでは、就職後のキャリアパスについて紹介していきます。
社内でキャリアアップする
専用のデジタルソフトのスキルを磨き、イラスト制作だけでなくグラフィックやWeb、ロゴデザインなど幅広い領域に対応できるクリエイターを目指す道です。
対応業務が広がることで、社内での価値が大きく高まります。
アートディレクターを目指す
現場経験を活かし、広告やWeb制作などのプロジェクト全体を指揮する責任者へ転向する道です。
自ら描く機会は減りますが、クライアントへのヒアリングから企画立案、他のクリエイターの進行管理までを担います。マネジメント能力やコミュニケーション能力が求められる分、大幅な収入アップが見込めます。
フリーランスへ移行する
最後は、フリーランスへの移行です。
安定して仕事をしたいという方はそのまま会社に属してイラストレーターとするのもありですが、フリーランスへ移行すれば、さらに活躍できる場が広がる可能性があります。
しかし、活躍し続けるためにはデジタルツールを使いこなす力やデザインスキル、コミュニケーション力、ヒアリング力、自己管理力、市場分析力や開拓力などのスキルが必要です。
上記スキルを使いこなすことができ、さらに企業で所属していた時に知名度をあげることができていたのであれば、フリーに移行しても十分活躍し続けることができるでしょう。
イラストレーターのスキルが身に付く講座3選
イラストレーターは専門学校や美術大学に通う方法もありますが、現在はオンラインでイラストのスキルを身に付けることができるオンライン講座が多く存在しています。
そこで、イラストレーターのスキルが身に付く講座3つと概要は以下の表の通りです。
| サイト名 | 受講料 | 特徴 |
|---|---|---|
| Udemy | ・1,500円~/月 |
・世界最大級のオンライン学習プラットホーム ・多様な学習オプション ・優れたコストパフォーマンス |
| パルミー | ・1か月プラン:12,000円/月 ・6か月プラン:9,800円/月 ・12か月プラン:7,900円/月 |
・7日間の無料お試し期間 ・235講座の中から選べる ・入学金・解約金なし |
| 「お絵かきムービー®」 (クリエイターズアカデミー) | ・88万円 (入学金・6か月の受講料・教材費含む) |
・いつでも学べるオンラインの学習環境 ・毎日開催されるオンライン勉強会 ・参加者の90%以上が初心者からスタート |
Udemy
Udemyは、世界中の人が自分の好きな時間にオンラインで学べる世界最大級の学習プラットフォームです。Webデザインやグラフィックデザインなど185,000以上のコースが用意されており、イラストレーター向けの講座も非常に充実しています。
無料で手軽に学べる入門講座から、基礎をしっかり固める初心者向けコース、プロレベルの実践的なスキルを身に付けるコースまで、自身のレベルや目的に合わせて自由に講座を選択できるのが特徴です。
受講料は1,000円台からと始めやすい価格設定でありながら、第一線で活躍するプロの講師から直接学ぶことができます。万が一内容に不満があった場合の返金保証制度も用意されているため、初心者でも安心して受講できるサービスと言えるでしょう。
パルミー
パルミーは、スマホやPCを使っていつでもイラストやマンガの描き方を学べる定額制のオンライン教室です。
初心者から上級者まで対応した多彩な講座が揃っており、入学金や解約金はかからず、専門学校よりも大幅に低価格で受講できます。
長期プランを選べばプロによる添削や相談サポートも受けられるため、スキマ時間を活用しながら安心してスキルアップを目指せるのが大きな魅力です。
お絵かきムービー®(クリエイターズアカデミー)

「お絵かきムービー®」は、手書きのイラスト風タッチで、人生ストーリーを訴求することで唯一無二のブランディングを生み出す動画です。
クリエイターズアカデミーは「お絵かきムービー®」の制作者を育成するスクールです。受講生の90%以上が未経験からスタートしており、主婦や副業から始める方も多数います。
絵の技術だけでなく案件を獲得するための営業ノウハウまで手厚くサポートしてくれるため、卒業後にプロとして稼ぐ実績も豊富です。絵を描くことを仕事にしたい方は、まず無料のワークショップへの参加をおすすめします。
イラストレーターとして会社に就職する際によくある質問
イラストレーターとして会社に就職することについてよくある質問をまとめました。
イラストレーターの求人は少ないって本当?
おっしゃる通り、イラストレーターは企業の仕事内容に問わず、求人募集自体が少ない職業です。
さらに、即戦力として大きな実績や経験がある方が優遇されるという傾向があるため、就職を考えている方はスキルや技術を十分に持っておくことで就職できる可能性も高まります。
未経験からイラストレーターに就職できますか?
実務未経験からでも就職は可能です。イラストレーターに必須の資格はなく、学歴や過去の実務経験よりも現在のスキルとポテンシャルが重視されます。
専門学校やオンライン講座などで基礎をしっかり学び、実力を証明できる質の高いポートフォリオを準備できれば、未経験からでも採用されるチャンスは十分にあります。
イラストレーターに向いている人は?
イラストレータに向いている人の特徴としては、当然絵を描くことが好きな人が挙げられるでしょう。
その他にはプレッシャーに強い人や新しいことへの挑戦が好きな人、コミュニケーション能力が高い人などもイラストレーターに向いているといえます。
イラストレーターの仕事は安定していますか?
企業に属している場合は安定していると言えます。
しかし、フリーの場合は仕事の数で毎月の給料は変動するため、安定しているとはいえないでしょう。
そのため、企業に属し、ある程度のスキルや知識を身に付け、イラストレーターとして知名度を上げた後にフリーに移行することで安定を得ることができます。
イラストレーターは正社員とフリーランスどちらがいいですか?
求める働き方や価値観によって異なります。
「収入の安定」「福利厚生」「社会的信用」を重視し、制作業務のみに集中したい人は正社員が向いています。
対して「好きな仕事を選べる自由度」「働く時間の融通」を重視し、実力次第で収入を大きく伸ばしたい人はフリーランスが向いています。迷う場合は、まずは会社員として実績とスキルを積み、その後にフリーランスとして独立する働き方がおすすめです。
まとめ
今回は、イラストレーターとして会社に就職する方法や未経験からでも就職できるのかについて、次のポイントを中心に紹介してきました。
- イラストのスキルさえあれば、企業によっては未経験者でも就職可能
- 面接時には、企業ごとのテイストや業務内容に合わせたポートフォリオの準備が必須
- 求人情報は転職エージェントや企業ホームページなどで幅広く探すと効果的
- 会社員として働いてから、フリーランスとして活躍するのもおすすめ
未経験から就職できる可能性はゼロではないものの、なかなかハードルが高い場合もあるため、できるだけ即戦力に近い力をつけるようにしておきましょう。


